いちご狩りのコツです

お客さんの動きや、残った完熟イチゴを見て、だいたいつかめてきましたので、お教えします。

【完熟イチゴハンターの極意】
●根元まで真っ赤なイチゴが一番うまいです!!
根元がまだ白いイチゴはスーパーでも買えるイチゴです。大きくても小さくても、真っ赤なイチゴが完熟イチゴです。

●完熟イチゴは奥のほうにたくさんあります!!

『イチゴ狩りは初めてです』とか、せっかちな人ほど入口からいきなり食べ始めちゃいます。

  画像:真っ赤に熟れた完熟紅ほっぺ。
というか、この画像のものは、さらに数日熟らせた『超熟紅ほっぺ』です。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、根元まで真っ赤に色づいた後、さらに数日たつと、こんどは先のほうから、真っ赤⇒オレンジ色⇒ピンク色⇒白へと、ボヤ〜んと色がぬけて、うすくなっていきます。
 
ほかの品種に比べて、イチゴ狩りではこの超熟ができやすいというのが、紅ほっぺの最大の特徴です。
  完熟イチゴですら出荷できないものなのですが、これはもう、パックに詰めたらつぶれてしまうほど柔らかく、傷みも早いので、イチゴ狩りでないと絶対に食べることができない貴重品です。

この超熟イチゴ、ハウスの奥のほうや、通路がせまいところに多く出現します。
小玉はとくに、この超熟が多いですよ。

手前の白いイチゴの中からできるだけ赤いのを選びながら食べ進み、奥の“真っ赤っ赤”な完熟ゾーンに入るころにはおなかいっぱいってかたが多いんですよね…
ウマいイチゴは奥の方にありますので、入園されたらとにかくまったく食べないつもりで園内をひとまわり、見るだけ見て回り、いいポイントの奥から食べ始めるようにするのがコツです。
完熟は奥のほう!】!
入口からいきなり食べ進むのではなく、『取りたくなるのをガマンして』いったん奥まで進んでから、戻りながら・探しながら、ハウスの真ん中より奥で完熟イチゴを厳選して食べる、これがコツです。
入口付近の赤いイチゴは、“色づいたばかり”のものが多く、奥の方や柱ぎわなどの真っ赤なイチゴは、そこから何日も熟成した“超熟”が多いです。

●中玉・小玉の“超熟”紅ほっぺがウマい!!

 全体が赤く熟れたらすぐに食べられる大玉の影に隠れて、真っ赤になったあと、数日間も長く熟れ続けている“中玉・小玉”は、限界近くまで熟れた『超熟』が多いことから、大玉がないから仕方なく食べた小玉が『めちゃウマだった!!』という可能性が高いんですよね。
イチゴ狩りの醍醐味は、“大玉”にこだわるよりも『真っ赤に熟れた完熟イチゴ』をたべていただくことにあります。
 
もちろん、根元まで真っ赤に完熟している大玉を見つければ、遠慮なさらずに食べてくださいね。
根元がまだ白い大玉より、真っ赤に熟れた『イチゴ狩りでしか食べられない完熟イチゴ』を食べていただくことが、イチゴ狩りの醍醐味です。

それが『完熟イチゴハンターの極意』ですよ。
これを頭に入れておくと、『イチゴ狩りは初めてです』というかたでも、いきなり熟練ハンターの仲間入りです!!

ホームページを見てからお越しくださるかただけでも(逆にホームページを見てくださるかたの方が多いくらいですが)、奥から奥から食べるように意識していただけると、手前は真っ白・奥は熟れすぎというのを防げますので、ご協力いただけるとありがたいです。

イチゴの成長過程と完熟イチゴの見分け方

@イチゴの花です。黄色い部分がイチゴの実になるめしべ。 A受粉して花びらが落ち、イチゴの赤ちゃんに。 B緑色⇒白へと色を変えながら、じわじわと大きくなっていきます。 Cあるていどの時間がたつと、果実の先のほうから赤く色づいてきます。
D先のほうは真っ赤になりました。 Eだいぶ赤くなりましたが、根元はまだ熟れてないのでガリガリした歯ざわり。
甘味もまだまだです。
F全体に赤みを帯びてます。
根元は少し白さが残ってます。
出荷用のイチゴはこの色で収穫します。
これでも美味しいイチゴではありますが、スーパーでも買えるイチゴであり、数日後のお客さんに食べていただくイチゴです。
Gさらに熟した完熟イチゴ
根元まで真っ赤になりました。
ここからが食べても良いイチゴです。
H熟すほどパンパンに膨れて、種が沈んで見えます。
果実に味がどんどんのっている証拠。
ヘタの近くは黒っぽくなり、逆に先に近いほうからオレンジ色へと色あせてきます。
いわば“超熟イチゴ”です。
I果皮が耐え切れずに裂けています。
ここまで行くと甘さは最高に。
ただ、これ以上熟れると、今度は“過熟”ということに。
残ったぶんは、次の朝には取り除きます。
Jそしてこれが“首なし”といわれる果実。
ヘタの付け根がキュッと細くなってます。
コレを見つけたら迷わず食べてみてください。
◎これが最大の裏技です
この画像のような、形のヘンテコリンなものや、小さくて丸々したものは、なぜかみなさん敬遠されるようで、イチゴの手入れをしていてもかなりのこってます。
しかし、こういうイチゴこそ味が濃厚で美味しい!(僕はこれを選んで食べます)
左の首なし同様、見つけたら迷わずゲット!
 
【イチゴひとくちメモ】
ハウスイチゴの旬は冬場から
露地栽培のイチゴの旬は春先の4〜6月ですが、ビニールハウスで作るイチゴは冬場から旬になります。

なぜ露地イチゴは春先が旬か?というと、答えは簡単で、“寒いからイチゴができない”ということです。

イチゴの株は冬になると“休眠”してしまい、花も咲かないばかりか、文字通り完全に眠ってしまいます。

受粉をするミツバチなどの昆虫もいませんしね。

ビニールハウスでは、日中は20〜25℃くらい、夜間も保温や暖房で4〜5℃に保ちます。

また、“電照菊”のように、夜間に照明をたくことにより、日照時間が長いと錯覚させる技術も。
それらにより、ハウスの中を春先と同じ環境にすることで、現在のハウスイチゴの旬は冬場から春先までの長い期間となっております。

1月のイチゴ狩りは、日が照ればハウス内はポカポカです。
(さすがに雨降りや曇りなどで日がまったく照らなかったら“外よりは暖かい”くらいではありますが)

例年、2〜5月に比べて、1月はお客さんも少な目。
この時期の大玉・完熟は特に甘味が強く、かなり美味しいですよ。